スマートライトのPhilips社の「Hue(ヒュー)」を10年以上愛用しています。
電球の明るさ・色(調光・調色)をコントロールができない生活(Hueがない生活)には戻れません。
この記事では、Hueを使い続けてのレビュー、製品の選び方のヒント、照明ブランドとの相性(注意:使えない照明器具もあります)・オススメの設定をまとめました。
購入当時はスマートライトがHue以外になく、選択肢がなかったため、他社製品との比較はしていません。
※本サイトで紹介している商品・サービス等の外部リンクには、アフィリエイト広告を利用しているものがあります
はじめに:
Hueブリッジ接続とBluetooh接続の違い
Bluetooth接続 | ブリッジ接続 | |
---|---|---|
メリット | ネット回線(モデム)がなくても使える | すべての機能が使える |
デメリット | Hue機能の一部しか使えない | ネット回線の維持コスト |
Bluetoothとブリッジの機能の違いの一部を記載します。「ブリッジ」を後から単品購入もできますが、後述の「スターターキット」でブリッジと電球をセットで購入する方が価格を抑えられます。
Bluetooth接続 | ブリッジ接続 | |
---|---|---|
ライトの数 | 10 | 50 |
範囲 Hueでは「ルーム」単位で照明をグループ化してコントロールします | 1ルーム | 全範囲 |
調光・調色 | ||
アクセサリー | ディマースイッチ (スマートプラグ:日本未発売) | すべて |
外からコントロール | ✕ |
Philips Hueで出来ること
Hueを取り入れると、これから紹介する機能が使えます。
さらに便利なことに、物理的なリモコンで調整するのではなく、アプリで設定すれば自動化できますので、起き上がってスイッチを押して・・・のような日常のひと手間がなくなります。
- 調光と調色機能
- 曜日・時間指定で自動ON・OFF・調光・調色ができる(オートメーション機能)
- 時間指定でだんだん明るく・だんだん暗くなる (フェールドイン・フェールドアウト機能)
- 人感センサーが使える
- リモコン操作ができる
- スマホ(アプリ)で操作ができる
- 遠隔操作(防犯対策)ができる
\Hueがあるリアルな日常生活の記事です/

調光・調色機能
- 調光
-
光の量をコントロールする機能
部屋が眩しすぎるときに電球の光量を下げて暗くしたり、反対に部屋が暗すぎるときに電球の光量を上げて明るくすることができます。 - 調色
-
光の色をコントロールする機能
デスクワークをするときに蛍光灯色(昼光色)に変えて集中力を高めたり、食事をするときにオレンジ色(電球色)に変えて料理を美味しく見せるということができます。
- 調光:本を読んでいるときだけ、手元照明の光量を上げて明るくする。
- 調光:就寝前の時間帯は、部屋全体の明るさを下げて、眠りに入りやすくする。
- 調色:雨の日の昼時間帯では、すこし白い色の電球色にして、晴れの日に近い室内にする。
調光について




Hueはアプリ・リモコンで光の明るさを変えることができます。写真は上から10%、30%、50%、100%の状態です。日常生活で一番使う機能が調光です。
Hueのアプリ上、1%から明るさを調整できますが、LED電球の仕様として1%〜10%は同じ明るさです。1%から明るさを絞れる電球は「ハロピンランプ」になりますが、一般的な照明器具に取り付けができません。(FLOSではよく見かけます)
調色について

Hueではアプリから電球のカラーを変えることができます。専門用語でいうと色温度(ケルビン)と言われており、色温度が低い光はオレンジに近く、色温度が高い光は青みがかった色をした光になります。
一般的にライトのカラー名として、昼光色・温白色・電球色と呼ばれることが多いです。Hueはアプリから調色ができるので、同じ照明器具で時間帯によって電球の色を変えることができます。



特定の曜日・時間指定で照明設定ができる
指定した曜日・時間指定で、自動ON・OFF・調光・調色さらに、だんだん明るく・暗くなどの設定ができます。
例1:だんだん暗く→消灯 就寝時間に合わせて、最大1時間かけて徐々に暗くなり最後は消灯する(フェードアウト)という設定ができます。
例2:だんだん明るく 起床時間に合わせて、最大1時間かけて徐々に明るくなる設定ができます。
「だんだん暗くなる」の設定がオススメで、徐々に暗くと少しずつ眠くなり、自動で消灯するので、寝る間際に電気のスイッチを押すことがありません。
曜日と時間指定で、照明はほとんど自動化しています。
オートメーションで「日の入り(日の入り◯分前)」の時間に自動で点灯する設定をしています。
フェード持続時間を設定すれば、だんだん明るくするということもできます。
「日の入り」は住んでいるエリアを指定すれば、その地域の日の入り時間に応じて点灯します。
毎日微妙に日の入り時間は変わって、日が沈み始めたときに、点灯します。


モーションセンサー(人感センサー)で自動ON
センサーはマグネット付きです。人感センサーの感度は高いので、センサーの感度が高すぎるときには感度を下げることもできます。
モーションセンサーを配置すると、人が通るときに自動点灯するのでスイッチを探して押す手間が省けます。玄関、トイレ、洗面所もモーションセンサーを設置すると自動点灯できるので便利です。
点灯時の条件設定(例えば、深夜時間帯は暗く・日中時間帯は明るくなど)もできます。
モーションセンサーは、玄関・トイレ・洗面所・キッチン(コンロの照明)の4箇所に設置しています。
玄関にはもともとは人感センサー付きの照明でしたが、Hueのように時間帯によって明るさを変える設定ができなかったので、Hueを使っています。
Hueがなかったときに、夜の帰宅時に玄関を開けたら眩しいことがストレスでしたので、今は時間帯での明るさの指定をしています。
玄関(廊下)のセンサーでは、以下のように設定をしています。
我が家は、玄関の近くがトイレ・洗面ですので、特に細かく設定しています。
08:00〜18:00 照度:100%・カラー:明るめ
18:00〜22:00 照度:28%・カラー:個別指定
22:00〜08:00 照度:1%・カラー:夜間照明


モーションセンサーの変わった使い方
モーションセンサーを利用して、「トイレが使用中のときは、リビングにある電球を点ける」ということもできます。
モーションセンサーは、どの電球と連携させるかの設定ができますので、トイレにモーションセンサーを置いて、別室の照明を点灯させて、使用中かどうかがわかる、ということもできます。
モーションセンサーは時間帯指定で、◯時〜◯時は点灯させない、という設定もできます。
リモコン操作ができる

スマホがなければ照明の操作ができないとなると不便です。Hueスイッチ(リモコン)があると、誰でも直感的に照明操作ができます。台座とHueスイッチはマグネットでくっつく仕様になっており、リモコンだけを手元に置くこともできます。Hueスイッチは3種類(2024年時点)あり、上の写真(左)は旧製品です。現行製品は、ディマースイッチ(左)のボタンのデザインが変更になっています。
引用元:PhilipsHue楽天公式ストア



Hueスイッチの台座裏に両面テープが貼ってあり、両面テープで壁面に貼り付けることもできます。
大きさは、よくある照明スイッチとほぼ同じサイズ感です。右側のスイッチは使わないスイッチボタン(Hueを取り付けているスイッチ)にカバーをしています。Hueを取り付けると、既存の照明スイッチボタンを使う必要がないのですが、間違えてスイッチを押さないようにカバーをしています。(Panasonicスイッチ保護カバー)
Hueスイッチは、細かく設定できます。
例えば、1回押したときの明るさ、2回・3回・4回・5回押したときの明るさを指定するなど。
ボタンを押す時間帯によっての明るさ・カラーを指定する、ということもできます。
リモコンでは、調光の上げ・下げもできますので、明るくしたり暗くしたり、手動で切り替える場所にリモコンを置いておくと便利です。



ペンダントをコンセントに繋いで、HueリモコンでON・OFF
ペンダントライトを取り付けたいけど、天井に照明アダプタがないという場合、ペンダントのコードにコンセント変換アダプタを足して、Hueライトを取り付ければOKです。ここでHueがなかったら、コンセントを抜き差ししないと、ON・OFFができません。
注意点:購入前に確認した方がよいこと

LED組込式の照明は、Hueに限らず電球を取り替えることができないので、使えません。
調光機能付きの照明(フロアスタンドで足元に調光スイッチがあるものなど)は、Hueに限らずスマート電球は使えません。不点灯・チラつき・破損の原因になります。
Hueは一般的な電球と比較し、縦のサイズが大きいです。
シェードの長さが短いと、電球の先端が横から見える場合があります。
取り付けができたものの、電球がシェードからはみ出るということもあります。
Hueの電球は一般的なLED電球と比べてサイズが大きいです。
(左:HueE26 中央:東芝60W-LED 右:HueE17+E26変換アダプタ)
気に入った照明を購入したけど、Hueの電球が取り付けられなかったとならないように、購入前に確認するようにしましょう。

インターネットが繋がらないときはどうなる?
インターネットが繋がらなくなったときは、Hueのアプリからの操作・調光・調色・リモコン・オートメーション機能・モーションセンサー等の機能が使えなくなります。
Hueの機能が使えないだけで、電気のON・OFFは今までのスイッチでON・OFFができますので、電気が使えなくなるということはありません。
既存スイッチは、Hueを使っていると、常時ONのままになっているはずですので、2回スイッチを押せばHueのアプリ以外からでも点灯します。
Hueシリーズ製品まとめ
スターターセット
初めての方には「スターターセット」がオススメです。「ホワイトグラデーション」から取り入れることをオススメします。スターターセットは、ブリッジ・リモコン・電球のお得セットになっており、単品で購入するよりもお安くなっています。
ホワイグラデーションのスターターセットは、「ブリッジ」「リモコン」「電球2本」のセット販売です。
カラーのスターターセットは、「ブリッジ」「電球3本」のセット販売です。


電球
一般的なソケットE27とE16タイプの2種類から選べます。ホワイト・ホワイトグラデーション・カラーの3種類があります。おすすめは調光と調色ができる「ホワイトグラデーション」です。「ホワイト」をホワイトグラデーションと間違えて購入してしまった経験があるため、本記事には商品ページを掲載していません。
ホワイト | ホワイト・グラデーション | カラー | |
---|---|---|---|
機能 | 調光 | 調光・調色 | 調光・調色 |
カラー | 電球色 | 電球色から昼光色 | フルカラー1600万色 電球色から昼光色 |
ホワイトグラデーション
ホワイトグラデーションは、調光と調色(電球色から昼光色)で色の切り替えができる電球です。起床時からリラックスタイムまであらゆるシーンにぴったりです。E26の電球には「75W形相当(1100lm)」と「100W形相当(1600lm)」の2種類があります。私のおすすめは「75W形相当(1100lm)」です。
lm数(ルーメン数)が高いほど明るくなりますが、Hueの75W(1100lm)は、一般的なLEDと比較すると暗さを感じるかもしれません。ただし、75Wと100Wの電球サイズを比較すると、100W形は電球サイズが大きく、シェードからはみ出る可能性が高くなります。75W形の電球でさえ一般的なLEDより大きいため、それよりさらに大きくなると照明器具の選択肢が狭くなってしまうため、75W形を選びました。(ホワイトグラデーション・カラーとも、電球サイズは同じです)
E26電球比較 | 75W | 100W |
---|---|---|
明るさ | 1100lm | 1600lm |
電球の寸法 (幅 x 高さ x 奥行き) | 直径62mmx112 | 直径67mm×133mm |
色温度 | 2,200~6,500K | 2,200~6,500K |
口径 | E26 | E26 |
Hueの電球に切り替えたことで暗さを感じるときは、照明器具を増やす(多灯照明)ことをオススメします。
一灯の光で部屋全体を照らすより、明かりが必要な場所に照明器具を増やす方が心地よい空間になります。
電球サイズ(E26・75W)
電球サイズ(E26・100W)


カラー
1600万色のフルカラー対応、電球色〜昼光色までの調光・調色機能がついたHueのハイエンドモデルが「フルカラー」シリーズです。E26ソケットには75W形相当の電球と100W形相当の電球の2種類があります。私のおすすめは「75W形相当」です。明るさを重視する場合は「100W形相当」が適していますが、電球サイズが縦に大きくなるため、器具から電球がはみ出る可能性があります。75W形の電球でさえ一般的なLEDより大きいため、それよりさらに大きくなると照明器具の選択肢が狭くなってしまうため、75W形を選びました。(ホワイトグラデーション・カラーとも、電球サイズは同じです)
E26電球比較 | 75W | 100W |
---|---|---|
明るさ | 1100lm | 1600lm |
電球の寸法 (幅 x 高さ x 奥行き) | 直径62mmx112 | 直径67mm×133mm |
色温度 | 2,200~6,500K | 2,200~6,500K |
口径 | E26 | E26 |
見せる電球 Hueフィラメント
見せる電球として「フィラメント」シリーズがあります。「ホワイトグラデーション」ですので、調光・調色ができるおしゃれな電球シリーズです。ソケットは「E26」のみです。
一般電球型(E26)
一般電球型(E26)
エジソン型(E26)

Hueライトリボン
Hueライトリボンは「間接照明」です。カーテンレールの裏や棚裏、TVの背面などに両面テープで貼り付けることで、簡単に間接照明を設置できます。色はカラー・グラデーション。好きな長さにカットすることができます。(25cmおきに切断可能)長さが足りないときには、「エクステンション(1m)」を足すと最大10mまで延長できます。

フロアランプ
フロアランプは、壁をを照らすように設置することで、スマートな間接照明を設置できます。カラーは「グラーデーションカラー」です。サイズは大:1458mmと小:553mmの2種類です。


グラーデーションライトチューブ
グラーデーションライトチューブは、横置きの間接照明です。TVとのシンクロをすると映像・音に合わせて色が変化し、没入感を感じられます。TVとのシンクロには別売りの「Hueシンクボックス」が必要です。Hueシンクボックスがなくても、横置きの間接照明として使うこともできます。
HueシンクボックスとTV(または、ディスプレイ・プロジェクターなど映像出力機器)をHDMIで接続し、他の機器(Chromecast・Fire TV・ゲーム機器など)をHueシンクボックスと接続すると、TVの入力切替で他の機器と切替ができ、切替器のようにも使うことができます。(接続機器は4台まで)


照明ブランドのHue(スマートライト)対応可否
照明ブランドに限らず、Hue(スマートライト)の対応可否は以下になります。
- 調光機能付きの照明器具は取り付け不可
既存の照明器具に調光機能がないことが条件です。スマートライトを調光機能付きの照明に取り付けると不点灯・チラツキ・故障のおそれがあります。 - 組込式LEDは取り付け不可
組込式LEDは、器具自体にLEDが組み込まれているので、電球に取り替えることができません。よって、スマートライト・一般のLEDライトは取り付けることができません。 - 照明器具のサイズ
Hueは一般的な電球規格(E26/E17)ですが、一般的な電球よりサイズが大きいです。照明器具のカバーに緩衝する・カバーからはみ出る可能性もあるため、事前にサイズ確認は必要です。
世界的に有名な照明ブランドにおいても、上記の条件を確認すればHueの取付可否を判断できます。照明ブランドでHueを取り付けられるか調べた結果は、以降の記事をご参照ください。
FLOS(フロス)
ほとんど取付できません。FLOSの照明は組込式や専用電球・調光機付きが多く、一般的な電球の取り付けができません。
MAYDAY(メイデイ)はHueを取り付けできる

私が調べた中で、FLOSの中でHueが使える照明器具は「MAYDAY(メイデイ)」です。MAYDAYは、調光機能がないシンプルな照明器具なのでHue(E26)が使えます。付属はシリカランプ(60W/E26)です。
消灯した状態でも乳白色のカバー(樹脂)で覆われているので、電球が見えることはありません。MAYDAYは、電源コードが4.6mあり、吊り下げてペンダントライトにしたり、壁に引っ掛けてブラケットライトにしたりと多用途に使えるライトです。私はMAYDAYを床置きにした時の灯り溜まりが好きで、家の至る所に置いています。

グローボールのように調光機能があるとHueは取り付けができない

たとえばジャスパー・モリソンのデザインで有名な「グローボール(T1)」は、調光機能があるため、Hueのようなスマートライトは使用不可(不点灯)です。さらに専用のT型LED電球で、ガラスシェードの口が狭いので、一般的なLED電球も使えません。

ルイス・ポールセン
公式サイトに「適合電球リスト」があり、Hueの適用可否が判別できます。Hueの取付可能な商品が多い印象です。まれに組込式LEDライトがあるので、LED電球がE26/E17であることを確認しましょう。
AJフロアスタンドにHueを取り付ける

AJフロアスタンドは、適合照明リストにHueの記載はありませんでした。問い合わせをしたところ、シェードが短いので、Hueライトを取り付けると電球がシェードから見えてしまうからという理由でした。実際に取り付けたところ、E26の電球ではHueライトがシェードから出てしまいます。そのため、E17の変換アダプタを取り付け、E17のHueライトを取り付けています。このように電球サイズの問題で、取り付けができないケースもあります。
\くわしくはこちら/

レ・クリント
ほとんど取付可能です。Hue(ホワイト)が付属電球となっていることも多いです。まれにシェードが短い器具・組込式LEDもありますので、確認は必要です。
引用元:MAARKET
レ・クリントは、日本の折り紙から着想を得たプリーツシェードが特徴のデンマークの照明器具ブランドです。プリーツシェードは、1枚のシートを手で折り上げるハンドメイド作品です。海外の照明器具ブランドとしては珍しく、シーリングライトのデザインがあります。
アルテミデ
ほとんど取付できません。(要確認)
組込式・調光機能付き照明が多く、Hueの取り付けができません。
一部の製品で取り付け可能な照明はありますので、購入前に要確認です。
フリッツ・ハンセン
要確認です。
調光機能がないシンプルな器具が多く、取付可能な器具が多い印象ですが、シェードが短い器具(カイザーシリーズ)は、シェードから電球が出る器具もあります。
私が調べた中で、ペンダントライトのカラヴァッジオシリーズ、フロアライトのクロスプレックスはHueの取り付けができました。
